顔 (横山秀夫)/徳間文庫



D県警の鑑識課・機動鑑識班の平野瑞穂巡査は、事件の被害者や目撃者から犯人の特徴を聞きだし、似顔絵を作成する専門職。しかしある事件で似顔絵の偽造を強要され、半年の休職と広報室への配転を余儀なくされていた。事件を前に平野に立ちはだかるのは、男社会である警察という組織の壁だった――

横山さんの本を読むのはこれが2回目。
予備知識のないものの方がいいなと思い、図書館の本棚から選んだ1冊でしたので、ドラマ化されているとかD県警シリーズの「陰の季節」のスピンオフ作品とかいうことはあとから知りました。
ネットでレビューを読むと「横山作品としては普通」という意見が多くて、どんだけレベル高い作家なんだと思いましたが、まあそれはともかく^^;。
すごく月並みな感想ですが、23歳の女性が男社会でぶつかるであろう理不尽や差別、理想と現実とのギャップなどがリアルに描かれていました。
女性蔑視のないベテラン刑事が登場するが救いですが、基本的に男性刑事はほとんど嫌なやつで(苦笑)。
でもこの物語では、どちらかといえば単純な造詣の男性陣よりも女性のキャラクターの方がおもしろかったです。
内心では妬んだり嫌悪したりする同士でも表面上は仲が良かったり、悪い噂を立てられないように言動に細心の注意を払ったり、いざというときには頼りになる仲間でもあり、時に異性以上に理解不能な存在でもある。
そのへんの描写がうまいなぁと思ったのですが、この点は女性読者の意見も聞いてみたいところです。
もうひとつ、タイトルの由来にもなっている似顔絵にまつわるエピソードも興味深く、読む前は「モンタージュ写真があれば似顔絵なんてなくてもよくね?」となんとなく思っていたのですが、似顔絵の効用や裏技的利用方法、さらに主人公が仕事にかける情熱を読むにつれ、なるほど必要なものだなと感心させられました。

コメント

Angel

No title
確かドラマでは、仲間由紀恵さんが瑞穂を演じてましたね。
警察っていまだに封建的というイメージがあります(^^;
男女平等については、お互いが違いを認め補い合うことと私は解釈しています。
これは同性間でも言えることだと思いますね~。

のん

No title
私もドラマで観ました。
私は男女雇用均等法の弊害をよく考える事があります。
なにもかも『同じ』って有り得ないですからね。
身近には「助産師」による母乳マッサージ。。。これは絶対にイヤです!
・・話、ズレました? ごめんなさい・・m(。_。;))m ペコペコ…

KOR

No title
angelさん>封建的、たしかにそういうイメージはありますね。
男女平等の意見、そのとおりだと思います。
そして怖いのは自分が知らぬ間に差別を当然のこととして受け入れてしまうことだと思っています。

KOR

No title
NONさん>けっこう見られているドラマだったんですね。
まったく関心がなかったので記憶に少しもありません^^;
いえいえ、ズレたかどうかはともかく、謝罪にはまったく及びません(笑)。

べる

No title
私はドラマを先に観て、その後で原作を読みました。だから、完全に主人公の仲間さんのイメージで読んでた覚えがありますね~。横山さんの短編は本当に完成度が高いですよね。初期作品はほとんどはずれがないので安心して読めますよ。

KOR

No title
べるさん>ドラマを知らなかったのは私だけのような気がしてきました^^;
私はなぜか瑞穂は相武さんをイメージして読んでいました。
横山作品は、これからも読んでいきたいです☆

香津葉

No title
いやいや、私もドラマは知りません^^;
最近、KORさんのページで気になる本をどんどん図書館で予約しているので、今、予約枠が目一杯なんです><
これもいずれ…と思いますが、「陰の季節」を先に読んだほうがいいのかな?

KOR

No title
香津葉さん>やっと同志が(笑)。
いやー、予約がいっぱいなんて、光栄に思うべきか、迷惑かけてすいませんというべきか^^;
「陰の季節」を読んでないのでなんともいえませんが、順番としてはそっちが正しいのだろうと思います。

香津葉

No title
そうか、これは「横山作品にしては普通」なんだ…。
あらためて、レビューを読み返しちゃった☆
トラバします!

KOR

No title
香津葉さん>いろんな代表作に比べると‥‥‥ということなのでしょうけど、これが「普通」ってすごいですよね^^;
トラバありがとうございます♪
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