まほろ駅前番外地 (三浦しをん)/文藝春秋



多田便利軒のふたりが帰ってきた。持ち込まれる依頼は、汚部屋清掃、老人の見舞い、庭掃除に遺品整理、子守に料理‥‥。多田と行天に訪れた変化とともに、星、曽根田のばあちゃん、由良、岡老人の細君のスピンアウトストーリーが収録された短編集。

タイトルからすると番外編のような形ですが、実質的な続編。
私のかんちがいかもしれませんが、三浦しをんさんが続編を書くのはこれがはじめてだと思います。
直木賞を受賞した作品で読者の要望も大きかったのかもしれませんが、著者自身にとっても多田と行天はまだ描き足りないふたりだったのでしょう。
7つの短編すべてにはっとするような表現があって、「さすが、うまいこというわ」と感心しっぱなしでした。
ブログに載せるのには多少憚るようなところもあるのですが(笑)、下品になっていないところが全体的な読み味の良さになっています。
特に印象に残ったのは「思い出の銀幕」。
前作では予言者のようだった曽根田のばあちゃんが突然語りだした思い出話に多田と行天のふたりが登場するという、番外編中の番外編という趣向がおもしろかったです。
読み終わった感想としては、これはまだまだ続きがあるな、と(笑)。
多田の恋や行天の抱える心の闇がよりクローズアップされ、これが決着を見るまではぜひシリーズとして続けてもらいたいものです。

コメント

のん

No title
「遺品整理」は、それを本業にしている清掃会社があるそうですね。
便利屋さんを利用する側にはいろんなヒューマンライフがあるので、必然的に様々なドラマが生まれるのでしょう。
...〆( ̄∇ ̄)メモメモ

べる

No title
それぞれのエピソードに味があって、まほろの人々の温かさが感じられる作品集になってましたね。便利屋コンビと他の人々との関係もよかったです。私もこれは絶対更なる続編があるな、と思いました。期待して待っていたいですね^^

KOR

No title
NONさん>本文の中でも「遺品整理は後味の悪い仕事だった」というような文章があって、なかなか難しい業務なんだろうなと思いました。
便利屋って看板は見たことありますが、利用している人を見たことはないですね。

KOR

No title
べるさん>トラバありがとうございます。
そうですね、おっかない人や難しい人ほど性根は温かいというような感じがありました。
ラスト2編は明らかに続編を意識してますよね。私も期待してます^^

香津葉

No title
何か見たことがあるようなタイトルだと思ったら、続編だったんですね。
これもチェックだわ☆
…そろそろ、図書館の主人のカードを借り出して、予約してみようかと、真剣に思案中…。

KOR

No title
香津葉さん>なるほど、結婚しているとそんな手があるんですね(笑)。
これが別のカードの話だったらえらいことですが^^;

Angel

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三浦しをんさんの作品は、今読んでいる「風が強く吹いている」が初めて。
リズムが合う文体なので、次は直木賞受賞作を読んでみようと思います。
それが読み終わる頃には、この続編も文庫化しているかも(^^;

KOR

No title
angelさん>そうかもしれないですね(笑)。「まほろ」にはまったらこちらの番外編もきっと読みたくなると思いますよ♪

tomo

No title
おわっ!しばらくPCをほったらかしていたらKORさんに先を越されてしまっていた(笑)
私これ買ったんですけどまだ読んでません。これからのお楽しみです(^^)

KOR

No title
Tomoさん>お先でした(笑)。落ち着いたら読んでみての感想を聞かせてください。

香津葉

No title
おぉ、もう1年も前の記事でしたか。
やっと読みましたので、トラバします^^

KOR

No title
香津葉さん>1年て早いものですねー(^^;
トラバありがとうございます☆
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