下町ロケット (池井戸潤)/小学館


 
 
その特許がなければロケットは飛ばない――
かつて研究者としてロケット開発に携わっていた佃航平。打ち上げ失敗の責任を取って研究者の道を辞し、いまは親の跡を継いで従業員200人の小さな会社・佃製作所を経営していた。下請けいじめなど、ご多分に洩れず中小企業の悲哀を味わいつつも、奮闘している佃のもとに、ある日一通の訴状が届く。相手は、情け容赦ない法廷戦略を駆使し、ライバル企業を叩き潰すことで知られるナカシマ工業。否応なく法廷闘争に巻き込まれる佃製作所は、社会的信用を失い、会社存亡に危機に立たされる。
一方そのころ、佃製作所が取得した特許技術が、日本を代表する大企業・帝国重工に衝撃を与えていた――
(Amazonの紹介文より抜粋)
 
べるさんのブログで紹介されていた1冊。
こんなに疲れた読書はひさしぶりでした★
いや、とても読みやすいんですよ?
ただ、佃製作所を襲う危機の連続ときたら!
ナカシマ工業との法廷闘争からして、最初の状況は、将棋でいったらほとんど「詰み」の状態。
ですが、そこから鮮やかに逆転し、普通だったらこれで「めでたしめでたし」となるところ‥‥‥なんですが、この本に関していえば、まだほんの序章(笑)。
ひとつの試練を越えると、またすぐ次の試練が出現して、ほっと一息つく暇もなし。
私が経営者だったら5回ぐらい会社を畳んでますね(苦笑)。
いろいろトラブルに見舞われる一因は主人公・佃の一徹な性格。
大いに悩み、迷いながらも、正しさとフェアネスを持ち、夢を諦めず、常に困難な道を選ぶ姿勢。
佃製作所の社員の中にも「社長の夢物語に付き合わされたらたまらない」という連中もいて、読んでいるときは
「どうしてわかってやらないんだ!」と憤ったものですが、あとになって、こんな人がトップだったらやっぱりそれぐらいの愚痴はいいたくなるだろうなぁと思いました(笑)。
最後のページを閉じたときには思わず「これでもう佃製作所の心配をしなくていい!」と心で叫びましたよ(笑)。
それだけ肩入れしてたってことなんでしょうね。
現実的に考えて、こんなにうまくいくかな?と感じるところもないではないですが、もともとが絶対不利な状況からはじまってますし、普段から誠実に仕事と向き合っていることで佃製作所に天佑があったのだと思いたいです。
非常に疲れましたが、なにかこう、勇気をもらえる本でした。
 

コメント

のん

No title
感情移入しすぎて疲れたのですね?^^
こういうジャンルの作品は読んだことがないです。
最後まで読めるかどうか分かりませんが図書館で最初のほうだけでも読んでみます^^v

べる

No title
ほんと、池井戸さんの作品って、いつも主人公に感情移入しすぎてハラハラドキドキしまくって疲れるんですよね(苦笑)。でも、だからこそ、ラストで爽快な気分になれるというか。もし、本書が気に入られたのでしたら、是非とも『空飛ぶタイヤ』もお読み頂きたいです。同じように胸が熱くなれる企業小説の傑作です。

KOR

No title
NONさん>そうなんです(^^;
最初の方だけだと、あまりにも絶体絶命で嫌になるかもしれません★

KOR

No title
べるさん>池井戸さんの小説はいつもこうなんですね(^^;
「空飛ぶタイヤ」でも、主人公は追いつめられるんでしょうねぇ★
探してみますね。
トラバありがとうございます☆

Angel

No title
ほのぼのとした感じのタイトルからは、想像がつかない物語ですね~。
公明正大で粘り強そうな主人公は、愛すべきキャラのようですが。
そんな人がボスだったら、やっぱり苦労するかもしれないですね(≧∇≦)
でも、感情移入してしまうということは、魅力的な人物なのだと思います☆

KOR

No title
angelさん>一瞬、人情話でもイメージしてしまうタイトルですが、なかなかハードな物語でした。
佃のことを嫌いな部下も、どこかで「しょうがねぇなぁ」と思っているのだろうな、というところが感じられておもしろかったです。

香津葉

No title
疲れる読書って、あんまり聞かないですね^^;
次から次へと襲いかかる試練に、今の私は耐えられないかもしれません><
心にも時間にも余裕があるときじゃないと、読めないかも^^;

KOR

No title
香津葉さん>たしかに心身の準備をした上で読んだ方がいいかもですが、でも奥田英朗さんの「最悪」ほどじゃないんでだいじょうぶかも?(笑)
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