万能鑑定士Qの事件簿 Ⅲ・Ⅳ (松岡圭祐)/角川文庫

 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
人気ファッションショップで、ある日突然、売り上げが落ちてしまう。いつも英語は赤点の女子高生が、東大入試レベルのヒアリング問題で満点を取る。この奇妙な事象をともに陰で操っていたのは、かつてミリオンセラーを連発した有名音楽プロデューサー・西園寺響だった。借金地獄に堕ちた彼は、音を利用した前代未聞の詐欺を繰り返していた。凛田莉子は鑑定眼と機知の限りを尽くして西園寺に挑む。書き下ろし「Qシリーズ」第3弾。
 
希少な映画グッズのコレクターの家が火事になり、プレミア品の数々が灰になった。翌朝、やはりレア物のパンフレットやポスターを扱う店が不審火で全焼する。連続放火魔の狙いは、かつて全国規模でヒットを飛ばしながら存在を封印された1本の邦画だった。ミリオンセラー『催眠』の主人公、カウンセラー嵯峨敏也が登場、凛田莉子との初顔合わせを果たす。頭脳明晰な異色コンビが挑む謎とは?  書き下ろし「Qシリーズ」第4弾。
 
(背表紙より抜粋)
 
友人文庫よりレンタル。
Ⅰ、Ⅱとちがって前後編というわけではありませんが、2冊を一気に読むことによって、このシリーズのパターンが完成したのを見ることができました。
 
Ⅲに登場する西園寺響は、小室哲哉さんを彷彿とさせる人物。
往年のファンとしては、「さすがに本人はここまで悪党ではないよう」とフォローしたくなります(苦笑)。
あらすじに書いてある事件については、音を使ったトリックというのが音楽プロデューサーらしくて興味深かったです。
が、それ以降の犯罪については音楽要素はほとんど関係なくなり、しかも同一人物が考えたとは思えないぐらい荒唐無稽な計画だったので、思わず「あほか! こんなこと考えているくらいなら、ちゃんといい音楽作っとけ!」とつっこみたくなりました(笑)。
まあ最後に救いの手が差し伸べられるのですけどね。
 
Ⅳに登場する嵯峨敏也、私はこのシリーズ以外の松岡本を読んだことがないので、「あの『催眠』の主人公の~」といわれてもピンとこなかったです(苦笑)。
知ってたらいっそうおもしろかったことでしょうが、(私みたいに)ぜんぜん知らなくても問題なし。
Ⅰ~Ⅲまでは「その動機はともかく、その行動はないでしょ?」みたいなことが多くて、まさにトリックのための犯罪という本末転倒な状態が気になったのですが、Ⅳに関しては「なるほど」と思えるものでした。
真犯人もかなり意外な人物――よめる人には最初からよめるのでしょうけど――で、まさかあの人?と思いつつも「やられた!」感はありました。
たしかにその行動に気になるところはあったのですが、ほぼ完全にスルーしてたんですよね。気持ちよく騙されました。
 
シリーズを5冊読んでちょっと気になるのは、莉子の膨大な知識をインプットしてる場面というのがほとんど描かれないことです。
もちろんそこはあえて省略しているところなのでしょうが、莉子にとって情報というのは鑑定士としての生命線だと思うので、ある意味では業務以上に重要視して時間を割いているはずなんですが、そういうシーンが出て来ないのはちょっと不自然かなという気がします。

コメント

Angel

No title
Ⅲのあらすじを読んでいて、私も小室さんを思い浮かべました(笑)
全編音を使ったトリックじゃないのは、ちょっと残念ですね。
嵯峨敏也が主人公の「催眠」は、読んでいます。
だいぶ前なので細部は忘れていますが、なかなか面白かった記憶があります。
嵯峨が出ているのなら、読んでみたいですね♪

KOR

No title
angelさん>一世を風靡した音楽プロデューサーは多いですけど、やっぱりこういうもののモデルになってしまうのは小室さんですね(^^;
「催眠」を読んでいる方だと、私とはまた違った感想になるのかもしれないです。たぶん4巻だけ読んでも全然問題ないと思いますよ。

ken

No title
私もまだ読んでいないのですけど、10巻目でその背景が描かれている感じですよ。

KOR

No title
kenさん>ありがとうございます。なにやら10巻目がけっこう重要らしいですね。
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