ストレイヤーズ・クロニクル ACT-3 (本多孝好)/集英社


 
 
常人とはかけ離れた能力を持つ昴、沙耶、隆二、良介の4人は、仲間の亘を人質にとられ、政治家・渡瀬のために裏の仕事をしていた。世間を賑わす殺人集団アゲハを捕まえろと命令を受けるが、攻防の中、彼らが同じプロジェクトの別ラインの能力者であることを知る。渡瀬を狙うアゲハ。恐るべき計画を始動させ、不要になった昴の命を狙う渡瀬。そして亘を取り戻すために、陸自の演習場に向かう昴。いま、最後の熾烈な戦いの幕があがる。
(あらすじより抜粋)
 
シリーズ最終巻。
1巻を読んだときはもっと長く続くのかと思っていましたが、前巻以上の怒涛の展開でした。
といっても無理に終わらせたわけではなく、目標の結末に向けて最短距離で突き進んだ感じ。
もっとも意外だったのは昴を狙う暗殺者・武部の正体で、ここらへんは本多さんのミスディレクションのうまさにまんまとひっかかりました。
黒幕である渡瀬は最後まで破綻せず、アゲハや昴たちを相手に、自分の(狂った)理想をほぼ実現させるのですから、フィクションながらおそろしかったです。
やや物足りなかったのは亘の顛末。
あれだけ昴たちがこだわっていただけに、彼が登場することによってストーリーにもっと大きな影響があるのかと思ったのですが、なんとなく残念な気がしました。
ラストは、最悪の事態になったとも読めるし、ギリギリで回避されたようにも読める、絶妙な着地点。
ただ、読んでる最中は全員死亡のバッドエンドしか思い浮かばなかったので(笑)、覚悟していたよりも希望を感じる結末でよかったです。

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