依頼人は死んだ (若竹七海)/文藝春秋


 
 
あらすじ:受けてもいない健康診断でガンの告知をされた女性から相談を持ちかけられた探偵の葉村。何者かの悪戯と断言して安心させた数日後、女性は自殺と思われる状況で亡くなっていた。警察の捜査に納得のいかない葉村は独自に調査を開始するのだが――(表題作より)
決して手加減をしない女探偵・葉村晶に持つこまれる様々な事件を描く連作短編集。
 
べるさんのブログで紹介されていたシリーズ最新刊(4巻)がなかなかおもしろそうで、とりあえず図書館にあった
シリーズの2巻を借りて読んでみたところ、序盤で1巻のネタバレと思われる記述が出てきてちょっとびっくりしました(苦笑)。
第1話が、つぎつぎと依頼人に襲い掛かる危難を葉村の機転で回避していく、というストーリーで、「探偵という
よりSP?」と思ったり、真犯人が最後まで謎の人物で「どういうこと?」と思ったり、少々不安な感じだったので
すけれども、第2話、第3話とつづいていくうちに普通の(というより上質の)ミステリーになってきて、おもしろく
読めました。
ほぼすべての話で、最後に「あっ」といわせる文章が書かれており、それがまたブラックな味付けだったりもして、
こういうものが好みの人にはたまらない1冊だと思います。
フェアに書かれているので、ミステリーファンならトリックのいくつかは見破れるでしょう。(私は9編中3編ピンと
きました。)
主人公の葉村は、20代の女性の割にハードボイルドな性格で、フィリップ・マーロウのような印象。
ですが、『女探偵の夏休み』という話では、友人にリッチなホテルをご馳走になり、「面倒な依頼人に引き合わせ
られるのでは‥‥」と終始疑いながら、結局何事もなくホテルを後にすることになるというお茶目な一面も見せてくれて好もしく感じました。

コメント

べる

No title
あらま、二作目から読んじゃいましたか^^;読んだのが相当昔過ぎて、全然内容は覚えてないんですけど、このシリーズ大好きなんですよね。毎回、晶さんが満身創痍になるのが痛々しいのだけど^^;
でも、若竹さんで一番のおすすめは、デビュー作の「ぼくのミステリな日常」なんですよね。これは、本当に素晴らしくよく出来た連作短編集なので、よければぜひ読んでみてください^^

KOR

No title
> belarbreさん
この2作目だと特にケガはしてないんですよね。3作目以降そういう芸風になるのでしょうか?
デビュー作はちょっと盲点でした。今度ぜひ読んでみたいと思います。

きまりと

No title
いろいろ想像が膨らみますね~♪
私もデビュー作から読んでみたくなりました!

KOR

No title
> きまりとさん
ある意味、トリックの見本市のような本でした(笑)。デビュー作、予約しなくては♪
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