泣き虫弱虫諸葛孔明 第伍部 (酒見賢一)/文藝春秋




あらすじ:盟友たちを亡くし失意の孔明は、魏を倒すため北伐を決意する。蜀と魏が五丈原で退陣する時、孔明
最後の奇策がさく裂する。酒見版「三国志」、ここに完結。
(本帯より抜粋)

2004年から続いたシリーズもとうとう完結編。
今回は第壱部で「南蛮征伐で孔明が使ったロボット兵器をどうして北伐に使わなかったの?」、「北伐で使った
木牛、流馬ってなに?」と著者自らが立てた問いに対する解答編ということになります。
三国志は小説や映画、ゲームなどで何度も触れてきましたが、まだ発見することがあることにびっくり。
不覚にも魏の武将・郝昭が実際には孔明の北伐を阻止していたことは今回はじめて知りました。
有名な“泣いて馬謖を斬る”場面、これを、孔明に敗戦の責任を負わせないよう馬謖が演技したことにしている
のは、馬謖の最後の忠義としていい解釈だったと思います。
表面上は涼しげな顔で自信満々に見える孔明ですが、南蛮王の孟獲を降伏させるのを諦めかけて「もう殺しちゃおうかな」と思ったり、有名な“出師の表”に劉備の子・劉禅が泣かないのを見て「文字が読めないのか?」と
ショックを受けたりする場面は、人間くさくてよかったです。
第壱部で「孔明とはおとなげない人ではなかったか」という問いを立て、第伍部で「孔明はやはりおとなげない人であった」とまとめているところも感慨深かったです。

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