巴里マカロンの謎 (米澤穂信)/創元推理文庫

20201102214807a56.jpg

米澤作品の中で唯一手を付けてなかった<小市民>シリーズですが、11年ぶりに新刊が出た(といっても今年のはじめですが)のを機に読みはじめ、先日その新刊の予約がやっと回ってきました。
今回収録されているのは4編。
お店で頼んだマカロンがいつのまにか1つ増えている謎を解く「巴里マカロンの謎」。
作中「3つのマカロンが4になって、わあいって喜んで口に入れちゃうひとはあんまりいない」と書かれていますが、私だったら「あら、ラッキー」と思って食べそう…。
主人公ふたりが席を立つことなく思考と会話だけで犯人を特定するやりとりのおもしろさがさすが。ただ読んでる間ずっと「紅茶が冷める…」というのが気になって仕方ありませんでした(笑)。
文化祭でのトラブルで、消えたCDを探すことになる「紐育チーズケーキの謎」。
ニューヨークチーズケーキの作り方の説明が隠し場所のヒントになっているのですが、事前にそう聞いても当てられる人はほとんどいないんじゃないでしょうか。それほど見事なトリックでした。
新聞部の企画で激辛パンを食べた人物が誰かを当てる「伯林あげぱんの謎」。
急にバラエティ番組みたいな内容ですが(笑)、激辛ソースを味見するところやオチがコミカルで笑えます。再読すると「この人にあれを聞けばすぐ事実が判明したんじゃない?」という部分もあるのですが、読者への挑戦があるのが示すとおりフェアな内容でした。
無実の友人が停学になり、その真相を探る「花府シュークリームの謎」。
私のPCだとパリ、ニューヨーク、ベルリンは一発で漢字変換できましたが、さすがにフィレンツェはできませんでした。人の悪意を暴く話なので後味が悪くなってしまいそうなところ、最後のシーンの多幸感で救われました。

コメント

べる

小市民シリーズだけ手を付けていなかったというのがとても意外。
KORさんが一番お好きそうなシリーズなのに!(スイーツいっぱい
出て来ますし)
主役二人の互恵関係がとても好きなんですよねー。
飄々とした小鳩君のキャラと、可愛らしい外見に反して真っ黒い性格の
小佐内さんのキャラが大好きです。激辛パンの犯人(被害者?)はひたすら
可哀想でしたね^^;

KOR

>べるさん
かわいすぎるタイトルと表紙、自分たちを<小市民>と称する逆の意味でのスノッブさが「なんだかな~」という気分で手付かずだったのですが、新刊が出たことで読むきっかけができてよかったです。私は堂島が一押しなので、その意味でも伯林あげぱんの話は好きでした。全然登場しないのに小山内のインパクトがすごく強かったですね(笑)。
非公開コメント

プロフィール

kor2019

YAHOO!ブログから引っ越してきました。

月別アーカイブ