私を月に連れてって (鈴木るりか)/小学館

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「さよなら、田中さん」シリーズの3作目。
前作の「太陽はひとりぼっち」が前編だったらしく、対でこのタイトルなのでしょう。
今作も3編が収録。
「遠くへ行きたい」は中学二年生になった花実が語り手。
はじめてスマホを持って友人とLINEをはじめたり、塾の体験学習や学校の職場体験に参加したりといった中学生らしい日常が描かれていると思ったら、無戸籍の少女と出会ったり、母の過去を知る女性と偶然出会ったりするハードな展開が待っていました。
「私を月に連れてって」は大家のニート息子の賢人が、花実の恩師・木戸先生の昔の知り合いと出会う話――と書けば前作を読んだ人は「ああ、あの人!」となるわけですが、読者も田中花実親子も気づいていることが賢人だけは気づかず、美人の彼女にすっかり惚れこんでしまいます。こちらはユーモラスで明るい話。
「夜を越えて」は「遠くへ~」で花実が知り合った女性・しのぶが花実の母・真千子と出会ったときの話。ふたりの母親とも娘に必要な愛情を与えられなかった人たちで、それでもふたりが今現在幸せになっていることにほっとさせられます。
そして前作でも匂わされていた花実と真千子の関係についてはっきりしたことが書かれるわけですが、今秋に出版される(かもしれない)シリーズ4作目の展開がとても気になるところです。

コメント

べる

賢人の恋愛にはずっこけましたね。気の毒にはなりましたけど、彼らしいとも
云えるのかも(笑)。いや、気づけよ!とツッコむところかもしれませんが(笑)。
今年中に続編が出るのですか。情報がどこかに?それは楽しみ。

KOR

>べるさん
毎年誕生日に出版してると書いてあったので、今秋も1冊出るのかなと思った次第です。公式なリリースではありません。(誤解させてすみません^^;)。
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